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紙想う、書店
紙の文化に再び火が燈ることを目指し、
書籍と紙ものを取り扱う書店を開店いたしました。
紙という素材が持つ温かみのある透明感や質感、
受け継がれてきた紙の文化をお楽しみ下さい。
ミステリな建築建築なミステリ
¥2,200
篠田 真由美(文)/ 長沖 充(イラスト) 著
エクスナレッジ 刊
ミステリと建築、と聞いてどんな情景を思い浮かべるでしょうか。
ヨーロッパの古城?離島に佇む豪奢な館?
建築とミステリー、異なるようでどこか似た世界が絶妙に組み合わされたユニークな一冊です。
第一部「ミステリな建築」では、実在した(またはかつて存在した)建物とその背景にある物語を紹介。
日本からは築地ホテル館や鹿鳴館、中銀カプセルタワービルなど。海外からはロンドンのクリスタル・パレスが登場します。
建築家たちの想い、その建物を利用した人々の記録、時代背景などが豊富なエピソードとともに語られます。
ページをめくるたびに、
「こんな建物が本当にあったの?」
「こんな人物が?」
と驚かされます。
外観や室内はカラーイラストで再現され、間取り図も掲載。
まるでその建物の中に足を踏み入れたような気分になります。
第二部「建築なミステリ」では、横溝正史やアガサ・クリスティなどの名作ミステリーに登場する建築を取り上げます。
もし本当にその建物が存在したら?
という想像をもとに、イラストでビジュアル化。
「部屋って、すいぶん不思議なものですな。そこに住んでいる人間について、じつに多くのことを教えてくれるものだ」(本書P.175アガサ・クリスティ『ねじれた家』より)
という警部の台詞が登場します。
特徴的な家に住む、特徴的な人々。
印象的な台詞、古びた空気。
まさに事件が起きそうな雰囲気が伝わってきます。
物語を知っている方には新たな視点で事件をなぞってみてください。
まだ読んでいない方には物語世界への誘いを与えてくれる一冊となりますよ。